COSPA パナマ野生蘭保護活動

Lycaste属

   Lycaste属のランは、Epidendroideae亜科 CymbidieaeZygopetalinae亜連のランです。
   球形や卵形で稜線の目立つ偽球茎の頂部に2、3枚の葉脈のはっきりした大型の葉をつけます。偽球茎の基部から数本の花茎を生じ、先端に花を一個つけます。花は大型で香りのあるものもあり、平開した萼片と花弁の中心に先端が3裂した唇弁があります。
   本属は4節に分けられ、Fimbriatae節は南米に分布し、偽球茎に棘がなく、落葉しない、花は緑色であるなど他の3節と異なり、Angloa属に近縁のSudamerlycaste属として分離されることが多いです。
   他のLycaste節、Intermedia節、Aromaticae節の分布の中心は南米北部から次第にメキシコなど中米北部に移りました。
   パナマにはLycaste節とIntermedia節の種が分布します。

   着生、岩生、地生などの52種が、南限をペルー、ボリビアとする南米や中米、カリブ諸島に分布します。

   パナマに分布するLycasteは10種ほどが知られます。

Lycaste brevispatha
偽球茎に鋭いとげがあり葉は落葉性です。パナマとコスタリカに分布します。7~10月にエルバジェで撮影

Lycaste campbellii
偽球茎に鋭いとげがあり葉は落葉性です。パナマとコロンビア北部に分布します。5~11月にエルバジェで撮影

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Lycaste macrophylla
偽球茎にはとげがありません。花の色に変異があります。コスタリカから南米ペルー、ボリビア、ベネズエラまでに分布します。ほぼ一年中開花しています。

Lycaste powellii
パナマからコロンビア北西部に分布します。

Lycaste tricolor
偽球茎に棘はなく、パナマとコスタリカに分布します。