COSPA パナマ野生蘭保護活動

Dichaea属

Dichaea panamensis, casa de Olivia, La Mesa

    Dichaea属はEpidendroideae亜科, Cymbidieae連 , Zygopetalinae亜連に属し、100種以上が広く新熱帯に分布しています。コスタリカ、パナマなどの中米諸国やコロンビア・エクアドルなど南米北部には多くの種が分布し、キューバなどのカリブ諸国でも広く見られます。パナマにはなんと20種類以上が記録されています。

    本属についてはまだ研究しつくされていません。形体は偽球茎がなく、長い茎に類円形の多数の葉が交互につくのが特徴だが、Dichaea dammerianaのように長く下垂する茎に短い類縁系の葉が互生するものや、Dichaea morrisiiのように直立した茎に長い葉が互生するものが含まれます。

  • パナマにある種

Dichaea dammeriana

    木の枝から下垂する着生ランでしっかりした茎に交互に短い葉をつけ、葉の付け根から花を一輪つけます。ニカラグア、コスタリカ、パナマ、コロンビア、ベネズエラ、エクアドルに分布しています。

Dichaea glauca

    小型の植物で白い粉を吹いたような灰緑色の葉をつけ、花は小さく白色に紫の斑点があります。キューバなどのカリブ諸島やメキシコからパナマまでの中米に分布しています。

Dichaea panamensis

    茎から多数の葉を互生し、葉の付け根からやや大きい花を一輪付けます。メキシコからパナマの中米、コロンビア、ベネズエラ、エクアドルからペルー・ブラジルまでの南米に分布しています。

Dichaea trulla

    茎は完全に葉鞘によって覆われ15cmほどの長さの濃緑色の葉が多数互生し、緑色の花弁・萼片で唇弁は紫色、グアテマラ以南、ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルーの他ギアナ、スリナムやブラジルにも分布しています。

Dichaea morrisii

    やや大型の茎に薄緑色の幅広で長い葉を多数つけ、葉の付け根から比較的大きな紫色の筋の入った花をつけます。ハイチなどのカリブ諸島、エルサルバドル以南の中米、ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビアなどの南米北部などに分布しています。